インプラントは、歯科医院で受けるプロフェッショナルケアと自宅で行うセルフケアを両立させることが大切です。

 

▼歯科医院での定期的なケア

◎ブラッシング指導

インプラントは、歯冠から歯根まですべてが人工物なので虫歯になるリスクはゼロです。けれども、周囲は歯茎や歯槽骨に囲まれており、歯周病にかかるリスクは存在しています。しかも、上部構造とアバットメントの境目付近は汚れがたまりやすいため、正しいブラッシング方法を身に付けなければなりません。歯科衛生士が行うブラッシング指導に従い、正しい方法で毎日ケアしましょう。

◎クリーニング

インプラントのプロフェッショナルケアでは、クリーニングも行います。上部構造やアバットメント付近に付着した汚れをていねいに除去し、衛生的な環境を築き上げます。必要に応じてアバットメントを取り外して、パーツ別にクリーニングすることもあります。

 

▼自宅でできるセルフケア

◎毎日のブラッシング

インプラントも天然歯同様、毎日のブラッシングがセルフケアの基本となります。理想をいえば毎食後、正しい方法で歯磨きしましょう。正しいブラッシング法はプロフェッショナルケアで学べます。

◎歯磨き剤選びのポイント

研磨剤がたくさん含まれた歯磨き剤は、あまりおすすめできません。研磨作用によってインプラントのパーツを傷つけてしまう恐れがあるからです。フッ素に関しては、日本で市販されている歯磨き粉であれば問題ありません。日本では、歯磨き剤に配合できるフッ素濃度が1500ppm以下と定められており、チタンを腐食する可能性が極めて低いからです。

◎補助的清掃器具の活用

インプラントと歯茎の境目は、通常の歯ブラシで清掃が困難なケースが多いです。ワンタフトブラシやデンタルフロスなどの補助的清掃器具を活用して、プラークの堆積を防ぎましょう。